ご讃題は、正信偈の「光闡横超大誓願」(横超の大誓願を光闡す)でした。 カレンダーの言葉「親鸞聖人、お生まれ下さってありがとうございます」に入る前に、 私たちに重くのしかかる「生死」についての話から始まりました。 お医者さんの力をお借りしても、 いのちそのものの問題を解決することは出来ず、 私たちは生死の周りをただグルグルと迷い続けるばかり。 迷い続けているとさえ気がつかない間は、 「親鸞聖人ありがとうございます」とは思えないのではないか・・ しかし、そんな私たちが「生死」の苦悩から抜け出すことがあるという話が、 末期ガンの娘さんが遺した言葉を例にあげながら進められました。 いのちの終わりだからこそ、今、ここにいることを「幸せ」と感じることもある。 また、修行などをして、仮に自分が「幸せ」になれたとしても、 それは自分一人だけのことだけど、 親鸞聖人は「光闡横超大誓願」(仏の願いによって横さまに超える)とおっしゃいます。 共に苦しんでいる仲間と一緒なら、 「生死」の苦悩を横っ飛びして、光をいただくことが出来るのではないか。 今回も、この「仲間」という言葉に、随分力を込めてお説教されていましたが、 確かに、タテにもヨコにも広がるこのつながりこそが、 親鸞聖人から教えられたことであり、 心から「お生まれ下さってありがとうございます」と言えるのだと思いました。 この日は千鶴子おばあちゃんのご命日で、 恒例のくさもちを皆さんに食べていただきました。 |