永代経前 華立て ミズブキ刈り

7月8日、9日

華立ては、お寺に来られる前が大変だそうです。
山へ入って材料を調達することから始まって、
昨年の写真を見ながら、自宅であらかた組み上げるまで、
どれくらいの労力をかけて下さっていることでしょう。
8日にお寺へ来られて仕上げの作業をするだけでも1日がかりです。
おときのテーブルに載せるための、ミズブキの段取りも同じでしょう。
山へ入ることから始まって、葉と茎とをきれいに仕分けして…
どちらも毎度のことではありますが、本当に頭が下がります。

でも、当日お飾りしてある華を眺めても、そのご苦労は目には見えません。
おときのお皿に盛られたミズブキを口に入れても、汗の味はしないでしょう。
「眼・耳・鼻・舌などでは分からないけれど確かに在る」
逆に言えば、「眼・耳・鼻・舌などで分からないから無いと決めるのは間違い」
見えないけれども在るって、その他にもいっぱいありますね。
愛情とか、願いとか、ご縁とか…
普段おろそかにしていることばっかりやなあ…
実は何よりも大切なことばっかりじゃないか…
そんなことを思いました。